海王星・ドラゴンヘッドを中心に読む
蟹座さまの2019年の「愛」について
蟹座さまの2019年を占ってここまで書きながら、何か書ききれない部分があって、それが「恋愛」や「愛」なんじゃないかなと思い「恋愛編」となりました。
2018年の秋から冬にかけての時期には、もうこの兆候は現れ始めているのですが、2019年を通して蟹座さまには、献身や自己犠牲という、「愛」の本質的な部分が浮上するのではないか、蟹座さまを通して周囲に「愛」による影響が拡大するのではないか。そういう予感がしているのです。
それは、海王星の状態が、それ自体でも蟹座さまにとってもとても良い状態であること、ドラゴンヘッドの蟹座入りという巡り合わせ、そこに、あろうことか蟹座さまの誕生時太陽と正面からぶつかり合っている土星と冥王星をも巻き込んだ、まるで「時の結び目」を彷彿とさせるかのような時空の場が出現しているように思えるからです。
今回は、私たちの象徴である蟹座サインから見ていくことにします。
蟹座の伝説とその意味するもの
黄道12宮の4番目の星座、蟹座の伝説は、ヘラクレスによって退治されようとする水蛇ヒュドラーの加勢に入ってヘラクレスに殺されてしまう巨大蟹カルキノスが、その友情と献身を讃えられゼウスの妻ヘラによって天に上げられた姿だとされています。
ヒュドラーの悪行は伝えられていますが、カルキノスも一緒になって悪いことをしていたという話はどうやら目にすることはないようですから、本当に、まあなんというかお人好しというか、カルキノス何やってんの?、という感は拭えないところではあるのです。
ですが、それこそが蟹座の蟹座たる所以で、悪く言えば「無謀」良く言えば「無私」、後先を考えず一心不乱に立ち向かう健気さと自己犠牲が、象徴されているのですね。
古代農業カレンダー的にいうと、蟹座のシーズン、夏至から盛夏にかけての時期は、「育む時期」です。春に生まれた家畜には、十分な栄養を与え、丈夫で健康な成獣に育てなければ冬を越すことや次の世代を産むことはできませんし、種から芽を出した植物は日の照りや気温、害虫の影響を観察し、適切に処置しなければ、秋の大きな収穫は望めなかったことでしょう。
まさに古代の人々にとって、シーズンを象徴する星座だったのだと思います。
そして、蟹座のこの「献身」と「自己犠牲」は、実は海王星の持つ性質ととても相性が良いのです。
2019年の海王星・ドラゴンヘッド
2019年、ホロスコープ上で蟹座さまの誕生時太陽と120°の良好なアスペクトを形成している海王星は、魚座を14°から18°を運行します。
海王星にとって魚座はHOME。とても居心地の良い場所で、最も良い性質が現れやすい状態です。
魚のサインには、初期キリスト教を示すマーク”イクトゥス”の意味もあり、そのことから海王星はキリスト教的な「人類愛」も性質に持っているとされています。
この海王星の特性は境界のない状態、最も優れた特性は魚のマークが示す、「献身」であり人類を罪から救う「自己犠牲」の精神です。蟹座のそれとかぶりますね。
そして、2018年11月から2020年春にかけて、現世と過去生をつなぐ太陽と月のノードの片方であるドラゴンヘッドが蟹座を運行しています。
ドラゴンヘッドは現世の、ドラゴンテイルは過去生での霊的な作用を示すと言われていて、それぞれ180°の位置関係にあります。ドラゴンヘッドが蟹座を運行中ということはドラゴンテイルは山羊座を運行していることになります。
その山羊座には、土星と冥王星が見えない過去生=ドラゴンテイルの現し身(うつしみ)であるかのように、蟹座さまの誕生時太陽と180°で対峙しているのです。
夏至の星座蟹座に対して、冬至の星座山羊座は、補完されるべき意識の領域を暗示しています。
現実的で冷静・厳格な山羊座で土星と冥王星とともにある「ドラゴンテイル=過去生」は、ドラゴンヘッドを通して蟹座さまの誕生時太陽に少なからず影響を与えることでしょう。
それは過去から伝えられる記憶、宿業的な絆の巡り合わせなのかもしれません。
2019年の「愛」をめぐる全体の展望
2019年の蟹座さまにとって海王星は、一年を通して心強い味方になるとともに、献身や誠実さ、分け隔てなく包み込む性質を発揮させてくれると考えられます。
蟹座の太陽本来の性質と、海王星の性質が相まって、「愛」の持つ本質的な意味合いは高まり強調されることでしょう。
ドラゴンヘッドは現世的な衝動を活性化させ、そこに、ドラゴンテイルと土星と冥王星が、過去からのエネルギーと動機を付与させるように思われます。
土星はルールや法、制限や制約を表し、冥王星は終わりと始まりを象徴します。蟹座さまの誕生時太陽は、これらの天体と正面から向かい合い、大きな葛藤の只中に置かれるのです。
前世から引き継がれた「愛」に関する何かが、大きな力を持って、蟹座さまの目の前に現れてくるようなことも考えられます。
大げさに言うと、蟹座の太陽はこの時期それと気づかないまま、古代から綿々と人類を守り育んできた「愛」の本質的なエネルギーを拡大させるために存在しているのかも知れません。
具体的には、2018年の木星蠍座によって芽生えた何らかの「愛」は、どのような結果にしろ具現化の方向へ向かうと予想されます。
ドラゴンヘッドとドラゴンテイルの影響で、過去と未来をつなぐ現象が起こるのでしょう。
2018年、家族となった蟹座さまカップルには、次世代が誕生する確率が高く、性別を問わず、伝統と血と命をつなぐ役割を蟹座さまは担うことになるのかも知れません。
社会のルールと自己犠牲の間に身を置くことになり、本当の「愛」が試される場面もあるように思われます。一人で抱え込まず、手助けを求めましょう。
恋愛の場面でも、現世から過去生を垣間見る瞬間やそれにまつわる出来事が起こったり、ソウルメイトと言えるような相手に出会うようなこともあるかも知れません。
かつて離れた人との因縁を知る機会が訪れたり、理解することで大きな許しを得るなど、深い絆を感じる、作り上げることができる時期になるのではないでしょうか。
宿業的な相手とならば、復縁もあり得ると思います。
変な話、墓参りに行くだけでも何か違うと思われます。
一方で、「真心や誠意」が相手の偽りを浮かび上がらせるような可能性もありそうです。
ドラゴンヘッドの影響で、欲望と理性(業と知恵)の葛藤が起こり、「愛」も人間関係という見方をするなら、そこに葛藤が起き迷いが生じてくる場面もあることでしょう。
相手や自分に何らかの問題やハードルがあって、乗り越えられるかどうかが問われる時期になるのかもしれません。
全体を通して蟹座さまにとって2019年は、「愛」を通して成長するのではないかと考えられます。
恋愛に限らず、2019年は、家族との関係やその他の普遍的な愛も含めて、絆を深める時期に最適なのではないでしょうか。
シチュエーション別の蟹座さま
・パートナー募集中の蟹座さまは、蟹座さまを成長させる相手と出会える可能性があるのではないかと思われます。これまでとは視点を変えて、意外な人がその人なのかもしれません。
または、家族や年長者の紹介などによる紹介やお見合いにも縁がありそうです。後継(あとつぎ)というキーワードが周囲に飛び交うかもしれません。拒絶感がないなら、真剣に考えてみる価値はありそうです。ただ、打算による選択はこの時期は向かないと思いますし、後々の結果も期待できないと思われます。
・交際中、またはパートナーのいる蟹座さまは、海王星の影響で居心地がいい時期です。居心地の良さの中で絆を深める努力に努めてみるのは効果的かもしれません。また答えを出すのか現状維持か、話し合う機会も訪れそうです。気持ちを偽らずに、誠心誠意、真心で向かい合うために海王星の力を借りましょう。
相手が蟹座という場合も含めて、おめでた婚の可能性が高まっているように考えられますので、注意が必要です。
・片思い中の蟹座さまは、海王星が良好過ぎて、ぼんやり夢見がちになりやすい時期でもあるのです。相手の何気ないそぶりを誤解したり過度に期待を抱いて、土星の影響で空振りになる場面もあるかもしれません。ここは現実的な土星を使う側に回って、少し離れた視点から相手の別な側面を観察してみると、ドラゴンテイルがもたらす発見や気づき、機会があるように思います。
”憧れ”よりも”現実”が力を発揮すると同時に、プラトニックで純粋な「愛」が輝きを増す時期でもあります。あなたの真心に適わない相手であれば、シビアに割り切って忘れることも選択肢の一つと考えられます。
また、恋愛も突き詰めると結局のところ”人間関係”の一形態にすぎません。そういった現実的な視点が、逆に良い結果をもたらす可能性もあるように思われます。
3月の後半から4月の中旬にかけて、5月中旬から6月の初旬、8月後半から9月中旬、10月中旬から11月初旬は、金星の影響で恋愛方面にエネルギーを傾けやすい時期なのかなと想像します。
ここまで書いてみて、「愛」「愛情」というものは、「育む」ことが運命付けられている蟹座さまにとって、実は本質的な部分なのではないのかなと、思い始めました。
「愛」そのものを目で見ることは出来ません。だからこそ、「愛」というものについて、今一度真剣に考えてみる、そういう機会が訪れているような気もします。
蟹座太陽の隠された意識の側面を補完する山羊座を、2008年から多くの衝撃的な出来事を伴って冥王星が運行し、今そこに山羊座のルーラーでもある土星が大きく強く輝いています。
2018年の蠍座木星・魚座海王星とのトライアングルによって動機付けられた「愛」が、2019年のドラゴンヘッドによって、過去と未来という時間軸を持ち、より深まるという一連の流れを思うと、天空の差配の超自然的とも言えるような偶然に驚かされます。
2019年は、「愛」について、この時期に蟹座である理由を探求してみるのも面白いかもしれません。
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